2012年03月06日

防音(マンションの場合)の話 2


前回がマンションの構造に関する話だったのに対し、今回は専有スペース内の話。

前回のエントリーで、
「新しいマンションほどコンクリート壁が厚いとは限らない」と書いたが、
これは建材の遮音性能の向上による所もある(と思う)。
つまり、新しいマンションはコンクリート壁の厚みに関わらず、高い防音性を発揮していると言う事。


まず、古めのマンションだと、コンクリート壁に直接壁紙を貼っている物件が多くみられる。
(ウチのマンションはボロいのでコレ(涙 )
この手法は結露の問題が出たりもするので、最近のマンションにはまず見られない。
好みの問題でコンクリート剥き出しにする人もいるけど。
この場合、戸境壁はコンクリート壁、間仕切りの壁は石膏ボードという複合状態になるので、
場所によって画鋲が刺さらない・・・という部屋になる。
叩いてみればどの壁がコンクリートで、どれが石膏ボードかは簡単にわかります。
更に、天井もコンクリート直に壁紙、床はコンクリートの上に「フェルト+カーペット」という事も。
天井、床に関しては、別で詳しく書いてみる(つもり)。

次にGLボンドという物を使ってコンクリート壁に石膏ボードを貼付ける「GL工法」を採用した物件。
この場合、コンクリート部分が直接人の手に触れる事はなく、全ての壁の表面が石膏ボードとなるので、
どこを叩いても感触は同じになる。
(常識的にこの壁の向こう側はコンクリートだろう・・・という予想はつくけど)
どの壁にも画鋲が刺せる状態。

GL工法は、団子状のGLボンドを等間隔にコンクリート壁に塗りつけ、そこに石膏ボードを貼る。
結果、コンクリート壁と石膏ボードとの間に空間ができるのだが、実はこの空間がかなりのクセもの。
コンクリート壁と石膏ボードとの間で音が反射、共鳴し、音が増幅される
俗にいう「太鼓現象」と呼ばれるものがおこる。
この現象により、隣家に通ってしまう音がより大きくなってしまうのである。

新しめのマンションではGL工法は使われておらず、コンクリート壁の前に骨組+石膏ボードの
壁を新たに作り、その間に断熱材を仕込んでいると思われる。(実はよく知らなかったり(汗 )
GL工法と同様に空間はできるが、断熱材が吸音材の役割を果たすので、太鼓現象は起きにくい。
他の間仕切り壁の空間にも断熱材が使用されていれば、結果として防音性は上がっている(ハズ)。

で、この断熱材。
一般的にはグラスウールやロックウールといった類いの物が使用されるが、
断熱材として使用されるグラスウールと、吸音材として使用されるグラスウールとでは密度が異なる。
断熱材に使用される物は12K/㎥程度であるのに対し、吸音材の場合は32K/㎥が一般的。

グラスウールとロックウールを比較すると、吸音性能に大きな違いは無いが、
ロックウールの方が重いので遮音性が高くなる。
吸音材では、グラスウールが32K/㎥なのに対し、ロックウールは96K/㎥が一般的。

という訳で壁はこんな感じ。

築年数に関わらず、リフォーム工事をすれば、断熱(吸音)材を仕込んだ壁を作る事は可能である。
ちょっとした防音ルームを作ろうと思ったら、まずはこの辺りから始める事になると思う。
新たな壁の厚みの分だけ部屋は小さくなってしまうけど。

つづく。
posted by h_asanaka at 12:50| Comment(0) | column-防音
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