2012年10月30日

ゲーム開発の中でのサウンド部署の役割

ゲーム開発の中でのサウンド部署の役割とは、、、

なんぞや?


このところ、サウンド専門の人員を自社で抱えない開発会社が多いです。
「ハードの進化により、専門知識を持たない人でも開発に参加できるようになった」
という、環境の変化によるところもあるでしょうが、それ以上に
「外注に出したほうが経費がかからない」という点が大きいんだと思います。
まぁ、最近は無音のゲームが当たり前のようにに配信されとりますからなぁ。


当然ですが、サウンド部署を自社で抱えている会社の作品は、やはりサウンドのクオリティが高いです。
サウンドのクオリティーが高い=曲が良い と言っているのでは無いですよ。
あくまで、ゲームサウンド全体としてのクオリティが高いという事です。
サウンドの部署が無くても、「わかっている」人が居てくれれば良いのですが、
なかなかそういう人もいない事が多いわけで、、、そういう場合はとにかく詰めが甘いです。
こういうお仕事をしている自分は、その詰めの部分が非常に気になります。

これはゲーム開発の"あるある"みたいなものですが、
締め切り間際になってくると、プロデューサーやディレクターがテンパっちゃって、
音の事忘れてる?って聴きたくなる事が多い。 実に多い。
プログラマはバグとりに大わらわで、サウンドどころではありません。
さらに言っちゃうと、バグチェッカーで音をちゃんと聴いてる人間ってかなり少数。音のバグだって沢山あるのにです。
(確かに、担当者でないと解らない事も多いんですが。)
そういう時に、サウンド面に気を配る事のできる人が"居るか"、"居ないか"はめちゃくちゃデカい。
サウンド=BGM制作と思われがちですが、実は仕事の割合としてはそこまで高くはありません。
(作曲オンリーってパターンもありますが)
もちろんそれが仕事のメインではあるけれども、BGM全曲が揃ってからの仕事は山のようにあります。
そこでゲームのサウンドを完成させていくのです。
ほとんど注目されませんが、この時点での仕事は超重要。
ゲームサウンドのクオリティはほぼここで決まります。


それと、もう一つ。
「社内の人間だと、ゲームの企画にどっぷりつかる事ができる。」
これはすごく大きな違い(アドバンテージ)です。
音に限らずですが、ゲームの開発途中ででてくるアイディアは凄く多い。
そもそもゲーム開発が当初の"予定"及び"内容"から、寸分も違わず形になるなんて事はまず無いです。
ちょっとづつ、、、ちょっとづつアイディアが肉付けされていき、形を変えていきます。
開発現場を見ているからこそ出てくるアイディア。
これ、外注ではちょっと有り得ないんですが、そんな中で出てきたアイディアを、
ゲーム内にねじ込む事ができるのも社員ならではです。

KOF2000のエンディングがあの形になったのは、企画からの要望では無く、
単なる僕の思いつきです。
それまでの、開発進行状況やエンディング〜スタッフロールの仕様確認を経て
これならできるかな?と形にしたものです。
プログラマの強力無しには実現不可能でしたし、調整もそれなりに大変でした。
こういう事ができたのは、やっぱり社員だったからだと思います。

このようなネタ出しって面白いし、実現したら結構な達成感が得られるんですよ。
だから、外注として携わった作品を見て、「あー、ここはこういう事ができるよなぁ」とか。
「あんなのもアリだったなぁ」とか、そういう事を考えてしまう。
続編とかあれば、それが活かされたりもするのですが。
フリーランスになってから、そういう作業をする事はめっきり減ったので、
会社員時代のように、じっくり作り込みたいなぁ、という思いはずっと持っています。

むつかしいけどネー。



posted by h_asanaka at 16:17| Comment(0) | column-ゲームミュージック

2012年05月18日

esaka?


色んな所でリアレンジされている(らしい)esaka?ですが、(聴いた事ないので)
実は自分でリアレンジしたことは、ほぼありません。
NEO GEOの’98でチョロっと細かい部分変えたくらいで、他は全て、私では無い方の編曲です。
なんか、でんちゅうさんの「ギースに〜」と、良く似た感じですね。

CDのブックレットに隅々まで目を通している方はお気づきかもしれませんが、
’96のアレンジCDでのアレンジでさえ、私ではありません。
当時よくマニピュレータとしてサポートしていただいていた、安井さんという方のアレンジです。
収録時も私は行ってないんですよね。別の仕事が忙しすぎて。


で、これがアレンジの一部なのか、どういう意図なのかは解りませんが、
頭のリフがオリジナルとアレンジとでちょっと違います。

OR
ソーーー|ソーファーソー|シ♭ーーー|シ♭ーラーシ♭ー|ドーーーー|・・・
AR
ソーーー|ソーファーソー|シ♭ーーー|シ♭ードーシ♭ー|ドーーーー|・・・

別にフレーズとして弾きにくい事も無いはずだし、なんで変えたんだろう。
演奏時にプレイヤーが間違って覚えた可能性もありますが。
個人的にはこれがどうにも気になって仕方が無い。
4小節目のフレーズは下がった方が、6小節目が生きると思うんですけどねぇ。
まぁ、こんなの気にするのは私だけかも知れませんが。

それと、当時「THE KING OF FIGHTERS'96 パーフェクトファイル」なる
PC、MAC用のCD-ROMが発売されていました。
いわゆるデータ集的なものですが、その中にMIDIデータもいくつか入っていまして、
それは全部、作曲者が作った当時のまんまのデータです。多分。
元データは人に聴かせる目的の物ではないので、打ち込みはかなりベタだと思うんですが、
「音がハズレている」とか、そういうのは無いはず。
ただ、スタンダードMIDIファイルなので、環境によって正しく再生されるかどうかは不明です。

ともかく、未だにあの曲が使われている事自体は、原作者としては嬉しい限りです。
思う所が全く無い訳ではありませんが、それは"人ぞれぞれ"の中の一つにすぎない程度の意見ですしね。

posted by h_asanaka at 11:54| Comment(0) | column-ゲームミュージック

2011年12月06日

ゲームミュージックの壁


ハードの進化によって、制作者側の自由度が上がった。
基本的にストリーム再生であれば、何でもできると言っていい。
ここまでくると、当たり前の事をやっていてもつまらなくなる。
ひと味違う事を・・・いままで例の無かった物を・・・と考えるのがクリエイター。
しかし、そこにはまた壁がある訳で・・・

お約束や常識を覆す行為は難しく、勇気がいる。
例えば、レースゲーム。超名作と言っていいであろうOUT RUN。
あのゲームによって、「レースゲームといえば、さわやかなフュージョン系で・・・」
というイメージを植え付けられた人は多いと思う。F1におけるT-SQUAREの影響もあると思うけど。
そこに放り込まれた、リッジ・レーサー。
CDのライナー・ノーツを読んでみると、プランナー側はやはりフージョン系の曲を
リクエストしていた様子がうかがえる。
しかし・・・結果はあの通りな訳で、違和感を感じた人もいるかも知れないけど、
「やられた!」と感じた人はさらに多かったのでは無いだろうか。

人によって程度の差はあるが、何か物を創る時には無意識の内にバランス感覚がはたらく。
◯◯はこういう感じ・・・これはやっちゃダメとか、
あるていど決められたフィールドの中で、なにをやるか?という事を考える。
このバランス感覚を取っ払うのが、実はすごく難しい。

当然、それが受け入れられるか?という恐怖もある。
商品なんだから、生命線になりかねない。
ゲームの開発には要所要所で数回チェックが入る。
現場レベルのチェックから経営陣レベルのチェックまで幅広く存在する訳だが、
それまでの「お約束」から逸脱したものを、ゲームに入れ込む事もすごく勇気がいる。

いままでに無かった物をクリエイトする難しさ。
そして、それを許可する勇気。
作った人も凄いけど、それにGOサインを出した会社も凄いと思う訳です。僕は。
そういう作品はクリエイターにも、大きな刺激を与えるしね。

たぶん、つづく。

posted by h_asanaka at 10:46| Comment(0) | column-ゲームミュージック

2011年12月02日

ゲームミュージックらしさ

よくあるリクエストの一つ。

「いかにもゲームミュージックって感じでお願いします。」

なんとも抽象的なリクエストなんだけど、まぁ・・・何が言いたいのかは解る。

ゲームミュージックがゲームミュージックらしかったのはいつ頃までだろう?
実機(ゲーム機)上でFM音源を鳴らしていた頃くらいまでかなぁ。

ファミコン等の8bit機は当然の事、
PCやその後の16bit機で使われていた音源は、良い悪いは別問題として、
音に説得力が無く、本物の楽器とくらべると非常にうすっペラい音になってしまっていた。
だから、ヘボイ曲はヘボくしか再生されないし、聞き所の無い曲は耳に残らない。
その結果、ゲームのBGMはメロディーのたった曲でないと成立しにくかった というのはあると思う。

さらに打ち込みのテクニックも重要。
発音数の問題なども鑑みた上での作曲テクが必要で、そこから産まれてくる
ゲームミュージック特有の雰囲気というものもあったハズ。

 PSG3声で曲を奏でるなら、符割を細かくしないと地味になってしまう・・とか、
 ロングトーンで鳴らすと間延びするので、トリルを入れる・・とか、
 エフェクターなんて無いので、休符の隙間に音量を小さくしたディレイ成分を手打ちする
 などなど。

しかし、CD-Romの出現と共に状況は一変。
ストリーム再生が可能になって、音質の問題から一気に解放される事になる。
いままでやりたくても出来なかった事が、いくらでも出来るようになったのだ。
さらに、ゲームミュージック特有の「打ち込みテクニック」も不要となり、
ゲーム音楽に携わっていなかったクリエイターを、ゲーム開発に参加させる事を可能にした。
この開発上の人的変化も「ゲームミュージック臭さ」が薄れていった要因の一つだと思われる。

さらに、もう一つ。

先にも書いたように、昔の音源には音の説得力に欠けていたので、
長いノートで聞かせる曲というのは、基本的に苦手だった。
白玉の音符を多用する映画音楽、環境音楽のようなものは表現しにくい。
ディストーションギターの表現も、ゲーム機音源ではどうしても弱くなる。(PCMは無しで)
ロック・・・とまでは言わないまでも、ハードロック、ヘビメタ等のジャンルは
ゲーム機上で打ち込んでみても、それっぽく聴かせる事が凄く難しいジャンル。
さらに難しいのは人の声。
容量に任せてPCMで力技で鳴らす事は可能だったかもしれないが、
他に使い回しの効かない(詩のある)唄を、いくつもROMに放り込む事は
よほど恵まれた環境と状況でないと無理な話。
唄ものがゲームミュージックの世界では異質な存在であった事は間違いない。
逆に唄ものを入れる事で、その作品が"浮いてくる"という効果を狙ったものはあったけど。

なんとなく存在したジャンルの壁。
これもストリーム再生によって破壊され、ゲームミュージックは一気にボーダーレスとなった。

ゲームミュージックというカテゴリーは存在するが、その中身は非常に簡単かつ曖昧。
"ゲームで使われている"という事には間違いないが、
音楽としてなにか特徴があるのかと言えば、それを見つけるのはなかなかに難しい。
確かにゲームのジャンルによっては、わかりやすい"それっぽさ"は存在するのだけれども、
それはどちらかと言うと、作家の個性と言えなくもない訳で。
アニソンというジャンルの方が、どこかハッキリしたものがあるのではないだろうか。


ひとつ書いておくと、
自分は昔のゲームミュージックを懐かしみ、
今のゲームミュージックを憂いている訳ではまったくない。
確かに、昔のゲームミュージックの良さがスポイルされている所もあるかも知れないが、
それは、方向性の問題だと思うし、そのゲームがソレを求めているのかどうか?にもよる。
ゲームミュージックは、曲単体では不完全な存在なのであって、
ゲームの中で・・・ゲーム画面上で流れた音がゲームミュージック。
なので、曲単体で語るのはそもそもナンセンスなお話なのである。

ゲーム機の表現力があがるのは結構な事だし、それはヴィジュアル面でも同じ。

なので、なんとなく分析してみただけ。
ほんとのほんとに。

ただ、表現の幅がひろがった事で、クリエイター側が試されている部分はある。
上に書いているように、いくつかの壁が壊された訳だが、
その壁を壊すには、多くの努力と勇気を必要とする。

次回はその辺を書いてみようかなと。
posted by h_asanaka at 10:01| Comment(0) | column-ゲームミュージック

2010年06月23日

ゲームミュージック その4

ちょっと前のブログで
「ゲームミュージックに求めていた物」という言葉を書いた。

ゲームの中では、いろんな場所、シーンで多くの音が流れる。
世の中には様々なコンテンツがあるけれども、ゲーム程バラエティに富んだ
音が溢れでるコンテンツは他にはなかなか無いのではないだろうか。

自分もゲームをプレイして、多くの音にめぐりあった訳だけれども、
それまで聴いた事の無いような音に何度も出会った。

「ほぉぉぉ、世の中にはこんな音楽もあるんかー」

自分がゲームミュージックに求めていた物っていうのは正にコレ。
"知らない音との出会い"だった。
特にゲーム音楽はインストゥルメンタルがほとんどな訳で、
なかなか他ではお目にかかれない音が多い。

さらに制作者側の視点でみると、一つのテーマに対するアプローチの仕方
が人によって様々で、これまた面白かったりする。
「はー、ナルホド。そうきたか!」
「うーん、その発想は無かったなぁ」
と、唸らされる事もしばしばで、さらにいくと
「あ、やられた!」と、悔しい想いをする事も。

こういう楽しみ方はマニアックなのかも知れないけど、
ゲームミュージック以外ではなかなか得られない刺激だったと思う。
お気に入りの曲を探し求めるのでは無く、自分の知らない世界を求めていた。


少し話はズレるけれども、自分が過去に在籍していたサウンドチームで
「この中の人はみんな好きな音楽ジャンルがバラバラやから、音楽の話ができひんねん!
何がショックってそれが一番ショックやったわー。」
と言った人がいた。
まぁ、半分冗談なんだけど半分は真実。
自分の知っている世界なんてほんの・・・ほんのひと欠片でしかない。
だから面白い。
posted by h_asanaka at 16:34| Comment(0) | column-ゲームミュージック

2010年05月31日

ゲームミュージック その3

高校に入学して、ギターを触るようになってからは全くゲームをやらなくなった。
聴く音楽と言えばRock系ばっかり。
しかも世はバンドブームで、次から次へと新しいアーティストがメジャーデビュー
していて、TVで流れる音楽も随分と変わっていたんじゃないだろうか。
まぁ、あの時代と言えば「ホコ天」「イカ天」が大きなムーブメントだったと
思うんだけど、それとは別に「インディーズレーベル」からのアルバムリリースも
随分増え、所謂「メジャーの売れ線」とは違った音楽が手に入るようになって
自分はそっち方面ばっかり聴いていたなぁ。

なのでゲーム音楽の知識は多分、「アフターバーナー」くらいで止まっていたと思う。
PCゲームは別として・・・っつってもやっぱりYs-2ぐらいで止まっているんだけど。


で、
大学生になり就職活動で「サウンドクリエイターを目指す」となったからには、
それなりの知識は必要だろうと思い、ゲームセンターに行ってみると・・・
格闘ゲームがすでに流行っていた。いや、バーチャファイターが出ていたから
すでにどころの話では無いんだろう。
「なに?このカクカクしたやつ。」(バーチャレーシング)
「なに、これ?筐体動かないの?」(リッジレーサー)
それくらいの浦島太郎状態であった。
ちなみにその時に「極上パロディウス」をかなりやり込んで1コインクリアする
ぐらいまでになりましたよ。使用キャラは「こいつ」。ヨイショ ヨイショ
ペンタロウXは倒せなかったけど。

ゲームミュージックCDも何枚か買って聴いてみた。
当然SNK作品の物も。(決して1500円で安かったという理由では無く)
確か買ったのは、餓狼伝説SPとサムライスピリッツだったと思う。
最初に聴いた印象は「なんだぁ?このアクの強い音楽は!?」という・・・。
「ゲーム音楽ってサラリと聴けてノリが良い」というイメージが強かったので
良い悪いは別の話として、とにかく耳に残ったなぁ。
それに、当時は「ゲームミュージック=フュージョン」という印象を持っていたので
(知識がアウトランやアフターバーナーで止まっていたからだと思うけど)
ギースとか雷電の曲とか初めて聴いた時には、マジで笑った。
基本、ああいうリフはギタリストでないと絶対に出てこない。
「ああ、この作曲者は本気でゲーム音楽でハードロックやってるな」と。
当時は、ああいうアプローチは珍しかったから凄く新鮮だったのを覚えている。

posted by h_asanaka at 03:40| Comment(0) | column-ゲームミュージック

2010年05月30日

ゲームミュージック その2

100530.jpg

自分が中学生の頃、何らかの情報を入手する手段は本ぐらいしか無かった。
当時、ゲームミュージックを扱っていた雑誌と言えば、
以前Blogにも書いた「マイコンBASICマガジン」と「Beep」くらいだと思う。

マイコンBASICマガジンに関しては、ゲームミュージックをパソコンに演奏させる
プログラムが毎月載っていたり、FM音源の解説等、プログラマ視点の記事が
多かったものの、ゲーム雑誌ライターの元祖と言っていいであろう山下章氏が
記事中でゲームミュージックについて触れる事も多く、自分自身、かなり影響を
受けたと思う。

一方、「Beep」はなんと言っても付録のソノシートだろう。
時代背景をちょっと解説しておくと・・・
◯ちょうどレコードからCDへと移行する時期で、店に行くとCDとレコードが
 一緒に並べられていて、リリースされる商品も両方出ていた。
 (今でいうとDVDとBlu-Rayみたいなもんか)
◯ゲームミュージック音源(アルバム)もちょろっと発売されていて、
 時代は消費税導入前でアルバム一枚3200円。
 (のちに消費税導入を期に物品税が廃止され、3000円が通常価格になる。)
◯アーケードゲームは大型筐体が人気で、筐体の音源もかなり進化した時代。
 ダライアスとかアウトランとか。。。中にはヘッドフォン端子がついた筐体も
 あったりして、ゲームセンターでしか聴けない音が間違い無くあった。
 
そんなゲームミュージックがオマケで手に入るのである。
スゲースゲー。
(今考えると、当時のクリエイターの方々が「ゲームミュージックを盛り上げよう」
と、努力した軌跡の一つなのかも知れませんねぇ。)
自分もいくつか手に入れてカセットにダビングして聴いていたなぁ。


当時の音楽シーン・・・というかテレビの音楽番組で扱う曲は
アイドルPOPS、演歌、ムード歌謡、フォーク・・・ぐらいだった。
ラジオを聴く習慣の無かった自分にはそれが全てで、とても好きになれる
音では無かったんだと思う。
ゲームミュージックはそれらのどれとも違っていて、とても新鮮に聴こえたんだろう。
とても面白い音楽だと感じた。性質上、テンポも良いしね。

しかし、ゲームミュージックを好んで聴くのはこの時までになってしまう。
posted by h_asanaka at 03:49| Comment(0) | column-ゲームミュージック

2010年05月28日

ゲームミュージック その1



自分がファミコンを手に入れたのは確か中1の夏休みだったと記憶している。
馴染みの模型店でファミコンとソフト(ドアドア)を親父に買ってもらった。
それから手に入れたゲームと言えば・・・
スーパーマリオブラザーズ、ツインビー、魔界村、忍者ハットリくん、
グラディウス、、、等々まぁ人並みにTVゲームを楽しんでいたと思うが、
「ゲームをやるより作りたい」という気持ちが強くなり、
ほどなくして売っぱらってしまった。
そして手に入れたのがSonyのHitBitというMSXパソコン。
「これでプログラムの勉強をするぜ!ファミコンなんて子供のおもちゃさ!」と息巻いた。

趣味でゲームを作るのであれば、全て一人でやらなければならない。
プログラムも絵(ドット絵)もサウンドも全てである。
なので「ドット絵の参考に」とドラゴンクエストの攻略本を買ってきて
「スライムのドット絵はこうかな?」と、その本を見ながら方眼紙に色を塗って
再現するような事もしていた。
結局肝心のプログラムの方はさっぱり身に付かなかったのだが。。。

で、この攻略本。
珍しい事にドラゴンクエストのオープニングテーマと街の曲の楽譜が載っていたのである。
「へー。じゃぁこれもパソコンで鳴らしてみるか」と、
母親に楽譜の読み方を教えてもらいながら、少しづつプログラムで打ち込んでみた。
だいたい一小節毎に打ち込んでいき、その都度再生する。
間違いが無ければさらに一小節打ち込み再生・・・
この徐々に曲が完成していく作業が、実に楽しかった。


これが、自分がゲームミュージックに触れた最初の出来事であったと思う。

posted by h_asanaka at 03:38| Comment(0) | column-ゲームミュージック